ボクらと愛と欲望と


『…なんでそんなに離れるの?』

『だ…、だって!!』


無理に決まってるじゃん!!


『いつのまにか、タオルとってるし…』


さっきまで巻いてあったタオルが縁に置いてある


『こんなのおかしいよ!!付き合ってもないのに…』


そういうと、健太君は私を見て呆れたようにこう言った


『付き合ってないのに押し倒してきたのはいったい誰?』


うっ…


『あ、あれはお酒を飲み過ぎちゃったから…』


『ふ~ん?』


私が慌てているのを見て、楽しんでるようだ


『そろそろ出よっか?のぼせちゃうよ』


『うん。…先出て』


そう言うと健太君は


『わかったわかった』


と楽しそうに笑って、お風呂から出た


もちろんその間、私は目を手のひらで隠していた





< 13 / 65 >

この作品をシェア

pagetop