ひとりじゃないから
「ついたぞ」
「んっ」
「こっからちょっと歩くからな。」
「うん」
ここなら、手をつないで歩ける。
「ここなら、手つなげるな」
「今、思ってたの!アキも。」
「すげ、俺ら、運命かもな!」
「かも!」
そんなこと、いわないと思ってた。
こんなちょこっとのことなのに、いっしょに喜んでくれる。
あたしって、こんなちっちゃいことで喜べる人だったんだね。
「わ、屋台いっぱい」
「だなー。よし、たらふく食うぞ!」