ひとりじゃないから
しばらくして、花火が始まった。
ちょっと遠くで、「オー!」っていう観客の声が聞こえる。
アキとゆーすけは、そんな声を聞きながら、たくさんの花火を見た。
「きれーね」
「だな、忘れないようにしような。」
「ん。」
忘れたくない、この景色。
「あれ?裕輔?」
やっとのことで、溶けたカキ氷を飲み込んだとき、ゆーすけを呼ぶ声が聞こえた。
ゆーすけと同い年くらいの人たち。
きれーな女の人と男の人二人。
ゆーすけの友達?