素直の方が好きですか?
「………」
しばらく黙りこくっていた想は
「ごめん」
そう言った。
「うえっ」
驚きすぎて変な声をあげてしまった。
これは女子としては失格な声だ。
「嫉妬した。
智葉、あまちゃんと何だって?」
よくよく考えればここは結構人がいる場所。
こんなところであまちゃんとの関係を公言するなんてただバカだ。
こんなところで公言したら最後。
女子から毎日のようにあまちゃんについて聞かれるのは目に見えてる。
「こっちきて」
グイグイ引っ張ってついた場所は校舎裏。
こんなとこ滅多に人は来ないから
まず安心。
「で?」
「あたしとあまちゃんは従兄弟だよ」
それだけで誤解を解くのは充分だったらしい。
「あぁ…ビックリした…」
「ごめんね」