素直の方が好きですか?
「あまちゃん?」
吉田さんは首を傾げて聞く。
なるほど、吉田さんのかわいい角度はそこなのね。
色仕掛けってか?
「えっ…あ、あぁ!なんの話だっけ?」
「………」
吉田さんは『アンタのせいだ』と言うような雰囲気であたしをキッと睨んだ。
おー、怖っ!
「吉田!美人が台無しだぞ?」
一瞬のうちに吉田さんの顔は真っ赤になった。
女とは単純で複雑な生き物よ。
「や、やだもう…あ、あまちゃんったら…」
これが可愛い反応ってやつなのだろうか?
「あ、ほら二人とも!遅刻するぞ☆」
「うざい…」
あたしはそういいながら明らかに“二人とも”という言葉気にくわないというオーラを漂わせている吉田さんと
そんなこと一ミリたりとも気がつかない鈍感さわやかうざい教師に
背を向けスタスタ歩き出した。