素直の方が好きですか?
はっ、として自分のしていることに気づく。
咄嗟に唇を離した。
嘘…なんで、あたしこんなこと――…。
そ、そうよ放課後、という雰囲気にうっかり流されただけ!
なんか前にもあたし雰囲気に流されてたような……。
あっぶねー。今度から気を付けないと。
……あれ?ってかなんでこんなに否定するんだろう?
しなくていいじゃない?
このまま翔ちゃんに溺れるのは…悪いこと?
翔ちゃんはあたしを好いてくれてる…
そんな人を好きになる…それに否定ってそんなに必要?
むしろ好きになる方が好都合なはず
なのに…
なんで…
心のどこかで
そうなることを…
否定してるの?
本当にあたしは、半端だ。
全てのことが中途半端で終わってる。
想のこと
翔ちゃんのこと
家のこと…
「ん…」