素直の方が好きですか?


「そっか…」

「あ、あのさ…」

「ん?」

「お母さんとかには内緒だよ…付き合ってること」

「わかってるよ」

そういうとあたしの頭をグシャッと撫でた。
「ちょっ髪の毛ボサボサになるじゃん…」

とか言いつつ本当は満更でもなかったりして――…。

「そんなん気にするなって
……そっか…じゃあ俺もしばらく行かない方がいいな
親子水入らずって」

翔ちゃんはあたしの隣に腰を下ろした。

「あたしだって親子なんだけど」

っていうかそんなんって何よぉ…。

「そんな顔すんなって」

「…ふんっ」

「ああ…怒っちゃった?」

………。

「あのさひとつ聞いていい?」

「どうぞ」

「なんであまちゃんと翔ちゃんでキャラが違うのよ」

「あはは
そんなこと?
簡単だよ。だって…先生は先生だろ?
あの方がやりやすい
“翔ちゃん”は一人の男
それだけだ」

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