素直の方が好きですか?
「もう押さないもの」
「おいおい、翔兄大人だろ?
そんなんだから亜稀姉に馬鹿にされんだよ」
「君ら二人はなんなんだよ…
はたからみたらMに見えちゃうかもしれないだろ☆」
「「え、Mじゃないの?」」
「うっそー…ハモっちゃったよー」
そうこうしてるうちに病室についた。
「ごっめーん遅くなったー☆」
「全くもう…智葉は」
そう言いつつも嬉しそうなお母さん。
「あ、翔太じゃないの!」
「「そこで拾った」」
「拾っ!?しかもまた、きれいにハモった」
つっこんだのはお母さんじゃなくて
翔ちゃん。
「今日は、久しぶりに、賑やかね」
「本当!」
嬉しそうにそう言うお母さん
でも…どこか、寂しそうで…。
「でも私は…賑やかなのは好きじゃないのよ…
だって静かになって一人になったときが
いつも以上に寂しく感じてしまうから―…」