素直の方が好きですか?


「そんなの……」

「まぁ俺の予想だけどな」

「期待させるようなこと言わないでよ!」

「俺の予想だけどな」

わかってるわよ。

そんな二回も言わなくたって。

「大事な事だから二回言っただけだ。
ま、今、楽な道選んでも後でくるよ?」

「意味わかんないっ!
マセガキはさっさと寝ろ!」

あたしは盛大に自室のドアを閉めた。

『後でくるよ』
知ったように言わないで。

あたしだって
疲れたんだから。


――そしてあたしは夢を見た。

翔ちゃんと、想が立っていた。

そして翔ちゃんが最初に口を開いた。

『智葉は俺を利用するのか
あの言葉を真に受けて』

次に想が……

『智葉、俺はもうお前と話したくもない
だから話し合いから逃げたんだ』

あれ?
二人とも何言ってるの?

『俺、実はガキには興味ないんだ』

『最初からお前なんて遊びだよ』

こんな二人、あたしは知らないよ。
やめて
やめて……。

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