素直の方が好きですか?
「そう、かな……?」
「あれ?違った!?
わわっ勘違い……」
「違くないよ」
ここまで来てしまったけどどうすればいいんだろう?
あたしは手を握りしめて、下を向きぎゅっと目を瞑って言った。
「いきなりで悪いんだけど、あのさっ……
想を解放してあげてほしいの」
「……なんで?」
え?
あたしは目を開け顔をあげた。
解放って何?
ってくるかと思ったのに
返ってきた答えは縛り付けているのを否定していなかった。
「なんで解放してなんていうの?
智葉ちゃんには関係ないじゃない?
そもそも解放も何もないよ」
冷たく、突き放したような言い方。
こっちが本当の、茜ちゃんなんだ。
「あた、し…聞いちゃったの…茜ちゃんのしたこと」
「私のしたことって何?
聞いたんならわかるはずだけど私は悪くない。
浮気を繰り返し、私を追い込んだ想ちゃんに非があるんじゃない?」