素直の方が好きですか?


「わかった……よ」

あたしは翔ちゃんと別れるのを承知した。

「俺は大人だから何かあったら力になるよ。
イトコだし先生だし
それだけは忘れんなよ?」

それだけ言言い残し翔ちゃんは病院へ入っていった。

あたしはまた、大切な人を傷つけたんだ。

あたしはそれからしばらくその場を動けずにいた。
そして時間がたった頃あたしは動き出した。

きっと想に聞いてもダメな気がする。

ともに直接聞くしかない。


「あ、おと?」

『うん』

あたしはおとに電話をかけた。

『どうかした?』

「想と、茜ちゃんの過去についてともから聞きたいんだけど」

『わかった。
あ、そのかわり私も一緒にいてもいいかなぁ?』

「うん」

『じゃあ、ともに話つけとく。
決まったらメールするね』


< 337 / 526 >

この作品をシェア

pagetop