素直の方が好きですか?
あたしは電話を切って歩き出した。
何故かわからないけど想の地元へ向かった。
あたしは何のために向かっているのかな?
バスに乗り、見慣れない景色が横切っていく。
何してんだろ…
こんな意味ないことして。
「ふぅ……」
あたしはバスを降りた。
何もない……とこなんだなぁ。
ここで想は育ったんだ。
あたしはフラフラと歩き出した。
道も知るわけないし、行く宛が有るわけでもない。
でもただどこかへ向かった。
少し森みたいなところに入った。
あたしは構わずぐんぐん進んだ。
時々生えてる背の高い草をかき分け進んだ。
「あっ」
ついた先は、海だった。
「すごい……」
ちらほらと子供達の遊んだあとがある。
ただ、問題が、崖になっているため足を滑らせて落ちそうなところ。
そう、あの子のように――…。