素直の方が好きですか?


ぐるぐると末吉茜の言葉が頭の中で回り続けた。


『ごめんなさい』
『ナニモシテナイヨ?』


なんなんだよもう…
嘘吐き、なのか?

『ねーねー想ちゃん!今日は三人で帰ろうよ』

『え?とも、いいよな?』

『ああ…うん、まぁ』

『あっ、茜ごめん今日用事入ってた。』

『そっかあ、じゃあともちゃん帰ろ』

『へ?……あ、ああ』

想、その用事ってあれじゃないのか?

――合コン。

茜はさっさと靴を履いて昇降口から出ていった。
あれ……?

何か違和感を感じた。
茜の後ろ姿を見て、違和感を感じた。
なんなんだ?

とりあえず茜を追いかけた。

『おそーい』

『お前が早いんだよ』

『あっ傷っ…放置しちゃったね…』

そう言ってまたさっさとどこかへいった。


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