素直の方が好きですか?
「お父さん…私も同意見です。
私はお姉ちゃんが大好きです。
だから…」
「葵は黙ってなさい」
「嫌です!
私は…私は…
お父さんの言いなりになんかならないわ!絶対。
お姉ちゃんを…認めて!」
あんなに頑張ってる人を…そんな風にあつかうなんてそんなのなしだよ…。
「葵…いい加減にしなさい。」
ゾッとするような空気が流れた。
怖い。
なんなのこの感じは…。
「…はい」
逆らえない。
この人は…変わらない。
「わかりました…。
ごめんなさい…」
「わかればいいんだ。
あんなクズ相手にしてる暇はないんだ。」
「……っ」
悔しい。
こんな風に言われてるのに言い返せない。
そんな自分が嫌になる。
「失礼しました…」
そう言ってビルを後にした。