素直の方が好きですか?
ⅩⅠ: 重い想い
翔ちゃんの分まで
「とりあえず…」
「う、うん…」
「紅茶二つ~」
それかよ!
まずそれかよ!
質問か何かだと思ったじゃんか!
今現在あたしたちは近くの喫茶店にいる。
「それでさ…何があったわけ?」
「直談判してきました」
「誰に?」
「スカイグループ社長に」
そういうとおとはすごくビックリし話に食いついてきた。
「じゃああとは想を解放してもらうだけなのね?」
「そういうことね。
でももうそれも時間の問題だと思うんだ。」
「そっかぁ…」
ほぅっとおとがため息をついた。
安心したときのため息を。
「ありがとう…」
「え?私はなにもしてないよ…?」
ううん…
おとはあたしに色々してくれた。
「私じゃないよ…。
智葉が頑張ったからだよ」
違うの。
あたし一人じゃ何もできなかったから。
貴女のおかげなの。