素直の方が好きですか?
俺は、家に帰るべく歩き出す。
あと、一日、どうか……。
「ただいま……」
「おかえりー」
「お疲れさま、お茶あるよ。飲む?」
「ああ……ってはぁ!?」
な、なんでこいつらがここにいるんだよ!
「吃驚するじゃない!いきなりそんな大声で騒がないで」
「いやいやいや、なんでいるんだよ」
「合鍵」
そう言って鍵をひらりと見せつける。
た、確かにそれは家の鍵だ。
しかしどうやって……。
「ちょっとばかし拝借して……」
なんだって?
まさか、他になにかとられてた無いよな?
「泥棒予備軍」
「ち、ちげぇよ馬鹿野郎!」
「馬鹿野郎はお前だとも」
「あ、それは同意」
「お、乙音!?」
「嘘嘘!」
本当にこいつらは仲がいいよな。
とものあの悩みなんて気にならないくらい。