素直の方が好きですか?


「想……あたしそんなつもりじゃ」

「それが智葉の答えなんだな」

「違う!」

「いいよ」

「違うんだから!あたしの話を、聞きなさい!!」

「え……?」

いきなりの智葉のその怒鳴り声に目を見開いた。

「あたしだって、色々忙しかったのよ!頑張って今さっき来たら何?想は大荷物抱えてアノ子たちと話してる!」

みるみるうちに智葉の目には涙が貯まってきた。

「あたしずっと怖かったのに!不安だったのに!
あたしがいない間想を誘惑する女がどれだけいるかって!」

俺だけじゃ、なかったのか。
智葉も不安だったのか……。

もしかしたらを、考えて怖くなったのか。
気づけば俺は微笑んでいた。

「え?想どうし……」

「大好きだよ。智葉」

「うえっ!?」

そう言って智葉を抱き締めれば智葉は耳まで真っ赤に染まっていった。

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