工場スクラップブック
「いや、だいたいいっしょです。少し多めに入れておきますので問題ありません」


だからそういう問題ではない。

永遠とこの手の話は尽きない。


「じゃ、担当者君105枚単位で梱包してくれる。それとさ、ちょっと気づけよ。山のツラだけ合わして数がまともに計算できるわけないだろ」


「はい、すみません。じゃ105枚で言っておきます」


「じゃ、ちょっと戻って品管見てみようか。ところでさ、ちょっとこの部屋暗くない?それに白熱灯だとちゃんとした色を確認できないよ。あと、電球を背にして検品してたら影になって余計暗いじゃん。見えないでしょ。分かる?」


「わかりました。今日の夜交換します」
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