* 恋する猫 *
恋人に溺れた少年
陽気に溶かされた
僕らはいつだって擦れ違う
本当は言いたくない事
そんな事思っちゃいない
だけど生意気な口が
僕に悪戯 意地悪するんだ

笑い合ってた 太陽に負けず
僕らの想いも重なる
あぁ 今は言葉なんて要らない
きっとまた邪魔される
心に無い言葉達に
意地悪な僕の悪魔に
悲しい程に僕らは恋人

彼女の涙は望まない
笑顔が見たい それだけさ
抱き合っていたい
何もかも忘れて
要らない言葉を僕が奪うよ
今は苦しいくらい愛して

雑音を掻き消して
夜に紛れて生温い世界へ
潜って行けよ 光なんて要らない
食べてしまえ 煩い街を丸ごと

夏の所為にしちゃおうよ
こんなに愛してしまった事
熱気の所為にしちゃおうよ
こんなに君が欲しい事
太陽の所為にしちゃおうよ
こんなに擦れ違った事も

まだ青林檎の僕ら
甘酸っぱい夏の中に溺れた

一言 待って そう言ってよ
一歩だけで良い 追い掛けてよ
もう触れ合う事はなくても

僕の為 君の為
嘘は口にされて真実に
雑音が煩いんだ
彼女の涙が聞こえない

僕の為 君の為
もう一度抱き締めたい
此処には何もない
彼女の色が見えないんだ
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