それでも好きだった
出会い
中3の冬。
受験で忙しい時期。
そんな時期に私の親友、紗月が突然言った。
「私、彼氏できちゃった!」
ピースサインですごく嬉しそうだった。
生き生きしていた彼女が羨ましかった。
それに、親友に彼氏が出来たことが、なんだか自分のことのようで嬉しかった。
「よかったね、おめでとう!」
心からの祝福。
私と違って明るい彼女。
私の憧れでもあった。
可愛くて、素直で…。
だから思った。
彼女と付き合うことになった彼氏さんは見る目があるなって。
「私の一目惚れでね、猛烈アタックしたんだから!」
猛烈アタックしなくても紗月なら、男イチコロだと思うんだけどな。
やっぱり、恋する乙女はすごいなぁ。
なんかキラキラしてる。
「これで私も頑張れる!一緒に同じ高校行こうね!」
「うん!」
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