それでも好きだった
そんなことを思っていると電車が来た。
ナイスタイミング。
でも、もう少し居たかったな。
「あ、電車来たな」
「うん」
「じゃあ俺帰るな!」
この人…もしかして、一緒に待っててくれたのかな?
「…ありがとう!」
「別にいいよ!その代わり、あんたの名前教えてよ」
「木下華夜…」
「そっか!じゃあな華夜!」
そう言って帰ってしまった彼。
あ、名前聞くの忘れた。
何やってんだろう私…。
あの人も教えてくれてもよかったのに…。
しかもいきなり呼び捨てだったし。
でも素直に嬉しかった。