それでも好きだった

痛いところをついてきた。


朝の私たちの様子で分かったのだろうか。


でも、あまり聞かれたくないことだった。




聡君はいまだに前を向いたまま。


なんて言えばいいんだろう。


告白をしてくれた相手に言っていいことなのだろうか。




私が黙っていたら聡君がため息をついた。




「…やっぱり何かあったんだ。華夜ちゃんって分かりやすいよね」


聡君の言うように私は分かりやすいんだと思う。


黙っていても絶対、誰かに図星を付かれる。


私が黙ったままだからそう思うのかもしれない。





「翔に何か言われた？」


なんで分かるんだろう。


私が別にと言っても、嘘はすぐバレるんだろうな。



聡君になんて言えばいいんだろう。



確かに昨日、岡田君に言われた。


その言葉に私は胸を痛めた。