それでも好きだった
そう言った瞬間、みんなが私を見る。
聡君はなんで?と聞いてくる。
そして紗月も…
「なんでー!行こうよ!」
海~!と嬉しそうに言う紗月には申し訳ないが絶対に行きたくない。
紗月はいつも勝手に決めるから毎回困ってるんだよ。
こっちの身にもなってもらいたい。
「無理」
きっぱりそう言うと、紗月が私の腕を引っ張って駄々をこねる。
「なんですぐ無理って言うの!」
少し怒っている様子の紗月。
でもそんなの知ったこっちゃない。
「水着が嫌、焼けるの嫌、めんどくさい」
簡単に分かりやすく説明。
最後のめんどくさいが一番の理由。