それでも好きだった
「本当に着なきゃダメなわけ?」
これ!と言って水着を見せる。
「当たり前じゃん!」
そう言った紗月はもう着替え終わっていた。
「いやなんだけど」
「何言ってんの!絶対に似合うって」
早く~と急かしてくる。
似合う似合わないの話じゃないんだけど…。
「はぁー」
ため息をつき、渋々着替える。
水着はビキニで着たくなかった。
着たい人だけが着たらいいじゃないか。
そう思い紗月を見ると、すでに着替え終え、髪のセットをしていた。
スタイル抜群で花柄の水着が似合っていた。
それに比べて私はお腹がブヨブヨでスタイルもよくない、可愛くもないし、パッとしない。
紗月の横にいちゃいけないような…。
ましてや、彼らだってイケメンだ。
4人でいると確実に浮く。