それでも好きだった
そんな事をひたすら考えていたら、なおさら水着を着たくなかった。
だから私は着替え終わった水着の上から少し丈が長いパーカーを着ることにした。
その瞬間。
「あー!!!!」
紗月が叫ぶ。
「何?」
「なんでパーカー着るの!?勿体ないじゃん」
「ちょっ!」
そう言って私のパーカーを脱がそうとする。
前のチャックを開けた紗月は、なぜか固まっていた。
きっと私のお腹の肉を見て驚いているに違いない。
だから嫌だったのに…。
「…華夜!!」
急に大きな声を出して、私の両肩をガシッと掴んできた。
その行動にビクッとする。
「な…何?」
「ちゃんとご飯食べてんの!?」