それでも好きだった










「遅れてごめーん!」


かなり話し込んでいた所為か、彼らを待たせる形になってしまった。



紗月は手を振りながら岡田君のほうに走って行った。


岡田君に水着を見てもらっていた。


そんな紗月は素直で可愛いなって思った。


私はあんなことできない。



ふと、水着姿の岡田君と目が合った。


私はすぐ目を逸らした。


目を逸らしたのはいつもより男らしい彼を見てドキッとしてしまったからだ。


自分の気持ちがバレてしまう前に、彼から目を逸らした。





「華夜ちゃん」


そう呼んだのは聡君で手を振っていた。



私は聡君の彼女。


岡田君を見ている場合じゃない。



私は聡君の隣に座った。




「暑いね~」

「うん」

「…水着は?」

「着てる…けど?」



どうやらパーカーを着ているからか分からなかったらしい。






















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