それでも好きだった









「やっぱり変化って分かるもんだよね」

「ずっと一緒だったからね」

「うん、そうだね!」



話しているが紗月は一切、私を見なかった。


どうして見てくれないんだろう。




もしかして、原因は……私?







「どうして私がここに来たと思う?」


紗月が突然質問してきた。


でも私は解らない。





「じゃあ質問を変えるけど、華夜は…誰が好き?」


彼女はそう言ってやっと私を見た。




一体どういう事?


なんでそんな事を聞くの?






「そんなの言わなくたって分かるじゃん」

「華夜、お願い。正直に答えて」



そう言った彼女の瞳は真剣だった。





私が好きなのは聡君。


だって実際、聡君とは付き合っている。



岡田君はもう…。





…もしかして。






「華夜、本当は…」














“翔が好きなんじゃないの?”















紗月はそう言い放った。



























< 167 / 214 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop