それでも好きだった










「ごめん待った?」

「大丈夫だよ」




今日はいよいよその日。


今日で変わるんだ。




聡君を見ると胸が痛くなった。


それだけ自分は最低なんだ。






「行こうか」



そう言って聡君は私の手を掴んで歩きだした。


その手からは暖かさを感じる。




そのぬくもりを感じながら映画館に入っていく。



今日、見に来た映画は私も見たかった作品だったから楽しめた。


すごく面白かった。



隣で聡君が笑っていた。


それがなんだか嬉しかった。







映画が終わり、楽しかったねって微笑みながら聡君は言った。


私も笑顔でうん!と答えた。
























< 178 / 214 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop