それでも好きだった












その後少し歩き、近くのファミレスで昼ご飯を食べた。



今思えばちゃんと二人でどこかに行ったりなんてしたことがなかった。


本当に付き合ってたの?と言う感じだろう。



それでも自意識過剰と思われかもしれないけど、聡君が私を好きだというのは知っていた。


言葉で全身で私に伝えてくれる。



それが聡君なんだ。









その後も、街を歩いたりしているといつの間にか夕方になっていた。



そしてやってきたのは私たちが始まった公園。


自然とそこに向かっていたらしい。


人って怖いな…。







ブランコに座る。


少し揺らしながら遠くにある夕陽を見る。


あの時と同じような色をしていた。







「…それで話って何?」



雰囲気で分かってくれたのか、聡君が話を持ち出してきた。






「ちゃんと話さなきゃって思ってさ…」
























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