それでも好きだった
それから数日。
私は中学を卒業した。
思い出の詰まった校舎とも今日でお別れだと思うと、少し泣けてくる。
仲がよかった友達とも高校が違い、今日でお別れ。
みんなでまた集まろうね!と約束した。
紗月は私の隣で大泣き。
この子は昔から涙もろいから、泣いたらなかなか止まらない。
背中を擦りながらみんなにお別れを言い、二人で今まで通ってきた通学路を一歩一歩踏みしめながら帰った。
この通学路も今日で最後。
なんだかんだいろんなことがあった。
今までもことを振り返ってみた。
小さいころから一緒にいた紗月。
隣に居るのが当たり前になっていた。
何度も紗月には助けられた。
泣いている紗月に心からありがとうを…。