それでも好きだった
ある休みの日。
勉強尽くしだった私に、お母さんが生き抜きにおばあちゃん家行っておいでと言われた。
気晴らしにいいと思って行くことにした。
紗月に声をかけてみた。
おばあちゃんとも仲がいい紗月を呼べば、おばあちゃんも喜ぶと思った。
でも、紗月は彼氏と会う約束しているらしい。
だったらしょうがない。
彼氏は大事にしないとね。
そんなこんなんで、一人で行くことになった。
電車に乗り込み、おばあちゃん家に向かう。
相変わらず人が多い。
窓の外を見ながら着くのを待つ。
降りる駅に着き、人ごみを掻き分け電車から降りたとき、誰かにぶつかってしまった。