それでも好きだった
入学式まであと少しに迫った。
その前におばあちゃんに会いに行くことにした。
ずっと応援してくれたおばあちゃん。
受かった事は電話で話したけど、やっぱり会って言いたい。
いつものように、電車に乗って行く。
実は、私が受かった高校はおばあちゃん家に近いところにある。
だから、何か会った時に会いに行ける。
これから高校へ行くときはこの電車に乗って行くんだ。
電車に乗って登校だなんて、本当に高校生って感じ。
少し嬉しくなった。
そんなことを考えていると、いつのまにか駅に着いていた。
そういえば、ここで彼に出会ったんだよね。
彼はどこの高校に行くのだろうか。
どこの誰だか分からない彼。
少し会えるかなと期待した私はバカだった。会えるわけないのに…何を期待してんだろう。
寂しい気持ちもあったが、忘れることにした。