それでも好きだった
「そういえば今日、北山君と帰るんだった!また明日ね!」
そう言って帰っていく紗月。
一緒に帰ってるのは、聡君だった。
聡君は私のほうを見て笑った。
「またね。華夜ちゃん」
「うん」
二人の恋が始まるのはまた別の話。
私はそんな二人を見送った。
みんなはどんどん帰っていく。
私は、教室で岡田君を待つ。
どうやら、誰かに呼ばれたらしく私は大人しく彼を待っていた。
外は綺麗な夕焼け。
日が早くなってきて、蝉の鳴き声も少なくなり、違う虫が鳴くようになり、秋を感じさせる季節になった。