それでも好きだった
私はおばあちゃん家に向かって歩き出した。
「おばあちゃん」
「あら、華夜じゃないかい!どうしたんだい?」
「ちゃんと会って言いたかったから…」
「そうかい。おめでとう!」
私の大好きなおばあちゃんの笑顔。
こっちまで笑顔になれる。
おばあちゃんとたくさん話した。
高校でも紗月と一緒だって事も…。
嬉しそうに聞いてくれるおばあちゃん。
私は昔からおばあちゃんっ子だった。
だからなのかもしれない。
親には言えない事も、おばあちゃんになら何でも話せる。
あまり人と話すことが好きじゃない私だけど、おばあちゃんとは何時間でも話せる。
「学校の帰りとかにまた寄るね」
「楽しみに待ってるよ!」
おばあちゃんに手を振り、今日は帰ることにした。
あたりはまだ明るい。
ほんのりオレンジ色の空。