それでも好きだった
また、名前を聞けず仕舞い。
本当に何やってるんだろうか。
今度はいつ会えるか分からないのに…。
せめて高校とか分かればよかったんだけどな。
そういえば、彼には彼女とかいないのだろうか。
あんなイケメンに彼女がいないわけない。
まぁいるんだろうな。
一気に現実に戻された。
期待させるようなことを言ってくる彼。
いるかはわからないけど、いたら彼女さんに悪い。
今度会ったときは、名前にいろいろと聞いてみようと。
私だけ知らないなんて、許せない。
入学式前に少しだけいいことがあったこの日。
でもこのときの私は本当に何も知らなかったんだ。
もっと早く、彼のことを聞いていれば何か変わっていたかもしれないのに…。
諦めることだって出来たんだ…。