それでも好きだった
「あんたも急がないと!」
お母さんの声で時計を見る。
のんびりしている暇はなかった。
急いでご飯を食べて、仕度をすることに。
自分の部屋に戻り、荷物を持つ。
「いってきます」
家を出て、紗月を迎いに行く。
今日の天気は快晴。
気持ちのいいスタートになりそうだ。
「華夜―!」
少し先に見えてきた紗月の姿。
手を振っていた。
「おはよう!」
「おはよう!…紗月いつもと違う」
「気付いた!?ちょっと化粧とかしてみたの!」
髪も少しパーマをかけて、また一段と可愛くなった紗月。
高校生って感じがする。
弟の言っていることがよく分かる。