それでも好きだった
「かわいいよ!」
「ありがとう!華夜は相変わらず大人っぽいね!」
相変わらずってなんだ?
大人っぽくはないんだけどなぁ。
どちらかと言えば、紗月のほうが大人っぽい可愛さがあると思う。
私はただの平々凡々だ。
「あ…遅刻する」
「嘘―!!急がなくちゃ!」
私たちは急いで学校に向かった。
電車の中では、買ってもらったばっかりのケータイを取り出して、二人でアドレスを交換した。
電車を降り、学校へ向かう。
学校の前にはたくさんの人が…。
「わぁーたくさんいるねぇ!」
本当にたくさんいる。
なんか同い年とは思えない人とか、個性的な人とか、なんかすごい。
「そうだ!クラス見なきゃ!」
紗月は私の手を引っ張ってクラス表のところまで連れて行った。