それでも好きだった
「すいません!」
「いえ…」
ぶつかった人を見た。
すごく整った顔立ちの男の人。
こんな人、初めて見たかも。
芸能人みたいだ…って芸能人じゃないよね!?
ちょっと興奮してしまった私。
ついついガン見してしまった。
そしたら…
「ぷっ!見すぎじゃねぇ?」
そう言って笑われた。
その人が笑うほど、私は見ていたらしい。
急に恥ずかしくなった。
「なんか…すいません」
「あんた、おもしろいな!」
面白がられた。
まだ笑っている彼。
「いや、ごめん。そんなに真っ直ぐ目を見られたことなくてさ!」
そう言って無邪気に笑った彼は、すごくかっこよかった。