それでも好きだった
たくさんの視線を感じる。
きっと紗月を見てるんだろう。
本当に可愛いし、モテるしね。
でも、みなさん。
紗月は彼氏持ちですよ。
残念でしたね。
そんなことを心で思っていた。
「華夜ー、クラス一緒だよ!B組だよ!」
「ホント!?」
また、紗月と同じなんだ。
すごく嬉しい。
紗月が隣にいないと変な感じだもんな。
私たちは喜び合った。
「でもね…翔と離れちゃって…」
「え?」
「言ってなかったけ?私の彼氏もここなんだ!」
聞いてませんよ、紗月さん。
それならそうと言ってほしかった。
「そうなんだ」
…ってことは、紗月の彼氏さん見れちゃうじゃん。
どんな人なんだろうか。