それでも好きだった
私は一体、何をやっているのだろうか。
こんなことになるんだったら、出会わなければよかった。
好きになんかならなきゃよかった。
…でも、今ならまだ間に合うかもしれない。
諦められるかもしれない。
私はいつの間にかおばあちゃん家に着いていた。
「おばあちゃん…」
「華夜!……どうしたんだい?」
「え…?」
「辛そうな顔してるよ。何かあったのかい?」
思っていることと顔に出ていることが違っていた。
そんな顔してたんだ。
入学式だったのに…いいスタートだと思っていたのに…。
どうしてこうなったんだろう。
おばあちゃんにも心配かけてしまった。
ホント…何やってるんだろう。
私らしくない…。