それでも好きだった
私は電車が車でベンチに座ってメールを確認した。
来ていたのは紗月からのメール。
内容は、明日は彼氏も途中から一緒に学校に行くとの事。
なんとも複雑。
極力、今は彼に会いたくない。
それでもわかったの返事を送る。
これも紗月のため。
本当は会いたいと思う自分がいる。
その欲に負ける。
メールを送り終え、ため息をついた。
「ため息なんかついてどうした?」
ふと、後ろから声がした。
誰だかすぐ分かった。
だから、勢いよく振り返った。
「おわっ!びっくりした!」
いや、びっくりしたのはこっちだから。
まさか普通に話しかけてくれるとは思っていなかったから、尚更びっくりした。
声の主はやっぱり彼だった。