それでも好きだった
隣いい?と聞いてきた彼に頷く。
なんでこの人はタイミングよくやってくるんだろうか。
それに、ここでよく会うなぁ。
不思議なくらい…。
話しかけてきた彼は、何故か黙ったまま。
どうしたら言いか分からない私も黙ったまま。
「……」
「……」
沈黙が続く。
一体何なんだろう。
ホント…分からない。
この人は何を考えてるんだろう。
「…紗月の親友って華夜のことだったんだな」
沈黙を破ったのはやっぱり彼で、静かに言った。
私は頷くだけ。
「俺…びっくりした」
私だって驚いた。
まさか紗月の彼氏が貴方だったなんて…。