それでも好きだった
ギリギリ間に合ったみたいで、クラスにはもうほとんどの人が集まっていた。
「華夜!私たちより早く行ったのに来るの遅くない?」
「ごめん、寄り道してた」
「相変わらずだね~」
紗月には言われると思った。
私の大体を知っている紗月。
何をしていたかとかは聞かなくても分かっているみたい。
チャイムが鳴り、みんなが一斉に席に着いた。
今日から本格的に授業が始まる。
あまり嬉しくはないが、高校生の授業はどんなことをするのかは興味があった。
担任の説明をなんとなくで聞きながら、窓の外をずっと見ていた。
のんびりするにはいい場所だ。
昼ごろになったら、眠たくなるんだろうな。
そんなことを考えているうちにHRはあっという間に終わっていた。
そして授業が始まった。