それでも好きだった








「相変わらずモテるね」

「え?誰が?」



この鈍感娘め。


この視線は普通気付くでしょ!





「…紗月が」

「えぇ!!ありえないよ!」



ほら、きた。


人の事は鋭いのに、自分の事は鈍い。



そんなところも可愛いと思うけど、男の子が可哀相に思えるよ。







「モテるって言ったら、華夜でしょ!」



…また何か変なことを言い出した。




私がモテる?


モテたためしがないんだけど。





それに、人と話すのが苦手な私がどうやってモテるっていうのか。


それに外見だって可愛くないし、性格も曲がってるし…。


いいところなんて一つもない。





それに比べて、紗月は男女問わず仲がいいし、明るいし、可愛いし、これぞモテ女!って感じ。



私と真逆だ。



だから、モテるわけがないんだ。













< 52 / 214 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop