それでも好きだった
「おばあちゃん、私帰るね」
「そうかい。またいつでもおいでね。勉強頑張るんだよ」
「うん!ありがとう。また来るよ!」
おばあちゃんに別れを告げ、私は駅に向かった。
早く着きすぎた所為か、電車はまだ来ていなかった。
仕方なく待つことにした。
ちょっと眠たくなってきた。
どうせなら、おばあちゃん家で寝てこればよかった。
欠伸をしていたとき。
「あ!」
なんだろうと後ろを振り返る。
「あ…」
まさか、また会えるとは思っていなかった。
そう、そこにいたのは“また”と言ってくれた彼だった。