それでも好きだった
「…親友の彼氏」
「え!?俺、てっきり木下さんが翔の彼女さんかと思ってた!」
とんだ勘違いだ。
どこをどう見てそう思ったんだろう。
あ…手振ってたからか。
誤解を招いてしまった。
「そんなの絶対にありえませんよ」
「どうして?」
「彼は親友にベタ惚れですから」
そんなシーンは見たことないが、雰囲気でそうだろうと思う。
紗月の方がベタ惚れだと思うけどね。
「ふ~ん」
北山君はごみ捨てにゴミを持って行ってくれた。
私はお礼を言い、教室まで一緒に帰ることになった。
「岡田君とは仲がいいの?」
「まぁ中学校ん時から一緒だしな。親友みたいなもんだよ」
どおりで。
見るからに仲よさそうだもんね。