それでも好きだった








「ここでいいから」



結局、おばあちゃん家に行くことにした私は、おばあちゃん家の近くの自動販売機で聡君とお別れをすることにした。




「駅までじゃなくていいの?」

「うん」

「そっか…じゃあまた明日!」




手を振りながら帰る聡君に私も手を振り返し、おばあちゃん家に向かう。


おばあちゃん家に着き、また来たの?と言われてしまった。


そんなに来られると困るか…。



それでも、何かとあればおばあちゃん家に行くのが日課になってしまった。


私がそう言うとおばあちゃんは嬉しそうにありがとうね!と言ってくれた。



今日もいつもと同様、夕飯を食べて帰ることにした私。








今日はいつもの駅には行かず、一つ先の駅まで歩くことにした。



何ていうか…気分的に歩きたかった。


少し距離はあるが、地道に進んで行く。



いつもは付ける音楽も今日は付けずに歩いた。




空はもう真っ暗で、星が綺麗に輝いていた。


風も涼しくて、なんだか気持ちがいい。

















「何してんだよ」














< 72 / 214 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop