それでも好きだった
遊園地
私は今、バスの中。
隣には紗月がお菓子を持って、ニコニコ笑っていた。
今日は、新一年生の一番初めの行事である遠足の日。
行き先は遊園地。
だからなのか、紗月のテンションはいつもより高い。
「ある意味デートだもん!」
どうやら、岡田君と回れることを楽しみにしているらしい。
遠足の前日に、紗月が私に…
『明日の遠足は、翔と聡君と私と華夜の四人で回ることになったから!』
と半強制的に言われてしまった。
結局、断ることができず、この日がやってきてしまった。