それでも好きだった








ふと、岡田君を見る。


少しため息をついていたが、紗月を見て微笑んでいた。




その姿に、私の心は痛んだ。







ものすごく、紗月が羨ましくなった。



紗月を愛しそうに見ている彼。






少し、分かってきたことがある。




ここ最近のモヤモヤっとしたこの気持ちが“嫉妬”だという事に…。



本当は知らない振りをしていただけなのかもしれない。


嫉妬なんて見苦しいものだと思っていたから…。






私は最悪だ。



何、紗月に嫉妬してんだか…。





それでも、今はすごく紗月になりたいって思った。



彼に愛されている彼女になりたかった。















< 82 / 214 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop