愛しいキミへ
★椎凪side
はぁ……
部活中にため息をついちゃう私。
だって、渚に会うかもしれないから。
スッゴく憂鬱。
もう嫌っ……
だって、どんな顔して会えばいいのよ。
「はぁ……」
「お前まで、ため息ついてんのかよ。」
「え!?あ、昴先輩か。」
「何?俺じゃ、悪い?」
「いや、そんな事は言ってないけど。」
てか、「お前まで」って言ってなかった?
今……
「昴先輩。お前まで…って、どういう意味?」
「ん?さっき向こうの方で、ため息ついてる奴が居たなって思って。」
倉庫からボールの入ったカゴを出しながら、昴先輩が言った。
普通こういうのって、後輩がやるものなんだけどね。
「ほら椎、手伝え。」
「何を~?」
「試合やるから、用意して。」
試合やるんだ。
もしかして……
「選抜の為の、試合?」
「おお、良く分かってんじゃん。」
やっぱり……
隼人、選手に入れるかな。